2016年12月9日金曜日

誕生日によせて

子どものころ、誕生日の朝食前は決まって父に戒められたものだ。
「誕生日とは、周りの人たちに改めて感謝すべき日だ。云々……」

せっかく母が前日から仕込んでくれた赤飯が、目の前で冷めていく。
さっきまで音を立てていた焼き魚も、湯気を立てていたお汁も、みんな冷めていく。
一通りの訓示を終えた父の「いただきます」という言葉が、どれほど待ち遠しかったことか。

そんなことを思いだしながら、自分で炊いた赤飯が冷めないうちに朝食をとった。

当時は有難迷惑と聞き流していた父の訓示を、
年に一度くらいは有難く聞き入れてみるか。

おとっつぁん、誕生日の思い出を、ありがとう。