何を隠そう、私も、母譲りの晴れ女である。
これまで、天候のお蔭で困ったりガッカリしたり、という経験がない。
そんな私に、この春最初の遠足のお誘いがあった。
そして、悪天候のため遠足は延期された。
遠足がフイになったその日、「珍しいこともあるものだ」と、台所で食器を洗っていると、
靴下が湿っているように感じられた。
「すすぎの水が跳ねたかな?」と、足元を見ると、
シンク下の収納扉から、ポタリポタリと水が滴り落ちている。
このため、私の靴下は実際に湿って・・・、否、見る見るうちにびしょ濡れになった。
「水が滴り落ちる原因は何だろう?」と、収納扉を開けた。
その瞬間、
シンク下の収納スペースから、大量の水が一気に流れ出た。
シンクの排水口から下に続く管が、何かの拍子にスッポリと外れたらしい。
すすぎの水は、排水口から進むべき管へ導かれることなく、全て収納スペースに流出した。
そしてそれが、収納スペースに溜まりながら、扉の隙間からポタリポタリと滴り落ち、
私の靴下を徐々に濡らしていったのである。
扉を開けたことで、いっぺんに状況が把握できた。
同時に、いっぺんに我が城の台所は水浸しとなった。
これまで、晴れ女の私に降りかかることを避けてきた雨粒たちが、
この日は皆で束になり、台所に押し寄せて来たようだ。
ありがとう。
これまでの幸運を、つくづく噛み締めた一日だった。