2012年6月14日木曜日

健康の秘訣

我が城の前の路地の看板娘といえば、何と言っても、お向かいの奥さんだ。
大正生まれの彼女は、我らが路地を、毎日優雅に巡回する。

いつ見ても、どこから見ても、心身ともに健康そのものの彼女だが、
その秘訣は一体何だろう?

まず、「心」の方。

彼女は、人に会うたび、明るい言葉掛けを忘れない。
朝、ゴミ出しで顔を合わせて挨拶をすれば、「あんた、良い笑顔してるね。実に良い」
出勤時に「行って参ります」と言えば、「おぉ! カッコイイよ! 行ってらっしゃい」
なんて返してくれる。
毎日、町内の皆に、これだけ全面的にポジティブな言葉を掛けていれば、
間違いなく「心」の健康は保たれるだろう。


次に、「身」の方。

こちらはどうだろうか?
そう思っていたら、表から聞こえてきた話し声が、その疑問に応えてくれた。
我らが看板娘と、近所の紳士との会話である。

「ダンナ、元気そうね」
「いやぁ、これでも病院で色々調べてもらうと、次々悪いところが出てきてね」
「あらやだ!色々調べるからだよ。アタシなんか調べたことないから、病気一つしないよ」