2012年11月10日土曜日

当座の問題

家族会議の末、入院中の父を実家で受け容れることにした。
それに伴い、実家には介護用ベッドを設置する必要が生じた。
これまで、家族全員が布団の生活をしてきた我が実家に、ベッドを設置するのは一大事である。

まず、
父の介護用ベッドを設置するだけの場所が、どう見ても、ない。
そこで、
父の介護用ベッドを設置するだけの場所を確保するため、家具やらモノやらを動かした。
めでたく、
父の介護用ベッド設置予定地が確保された。

すると、
母の布団を敷く場所がなくなった。
今度は、
母の布団を敷く場所を確保するため、家具やらモノやらを動かした。
めでたく、
母の布団を敷く場所が確保された。

すると、
子ども(と言っても十分大人)の布団を敷く場所がなくなった。
今度は、
子ども(と言っても十分大人)の布団を敷く場所を確保するため、家具やらモノやらを動かした。
めでたく、
子ども(と言っても十分大人)の布団を敷く場所が確保された。

すると、
玄関から父の介護用ベッド設置予定地までの通り道がなくなった。

さて、ここで振り返ってみると、
一つの問題を解決すれば次の問題が、次の問題を解決すれば更に次の問題が・・・と、
我が実家には、当座の問題が次々と襲い掛かっている。

これは一つ、問題そのものを根絶やしにするような、何か画期的な方策を講じる必要がある。

玄関から父の介護用ベッド設置予定地までの通り道を確保するためには、
もとい、我が実家に次々と襲い掛かる当座の問題たちを根絶するためには、
一体全体、どこへ家具やらモノやらを動かしたものだろう?

改めて開催された家族会議では、
我が実家に次々と襲い掛かる当座の問題を解決するための、画期的な方策が提案された。
満場一致の賛成を得て可決され、早速実行に移された。

めでたく、
玄関から父の介護用ベッド設置予定地までの通り道が確保された。
更にめでたく、
我が実家に次々と襲い掛かった当座の問題たちは、完全に消滅した。

そしてめでたく、父の介護用ベッドが設置された。

すると、不思議なことに、
全く時を同じくして、我が城において、私の布団を敷く場所がなくなった。

我が城に、新たに襲い掛かったこの当座の問題、
一体どこから来て、そしてどこへ行くのだろう。